Q.姿勢が悪いと腰痛・肩こりになるの?
普通の生活を送っている方の中で起きる腰痛のほとんどの原因は、同じ姿勢を長時間取り続ける事が一番の原因となっているのです。(こうした行為を、運動不足と言ってしまったら、世の中の人は全て運動不足になってしまいます。)
通常は15〜30分おきに姿勢を変え、少し軽い体操をゆっくりと慎重に行えば十分に腰痛を未然に防ぐことができるのです。
一番危険なのは、同じ姿勢を長時間取り続けるような作業をしていた後に、突然次の動作に移ったり、激しい運動をしますと腰痛になる可能性が一気に跳ね上がる事は確かです。関節の機能異常を非常に起こしやすくなるからです。
正しいとされる姿勢を取っている方が、痛みが出るまでの時間が遅くなるだけ、そして悪い姿勢の方が早く痛くなるだけのことなのです。遅いか早いかの違いだけであって結果は同じなのです。
その方にとって痛みの出ない正しい姿勢があるのです。にもかかわらず、その方に向かって「姿勢が悪いから腰痛になるのです。背骨をきちんとまっすぐに伸ばしなさい。」などと指導したらどういう事になるのでしょうか。
結果は言うまでもありません。腰痛をもっと悪化させるのが関の山です。ましてや、骨粗しょう症や脊椎カリエスなどを患い、背骨が曲がってしまっている方にまでもそういった指導が出来るのでしょうか。現実には、既に健康指導そのものに矛盾が生じているのです。
こうした誤解や迷信が未だにあるのは、腰痛や肩こりになる本当の物理的な原因が広く世間に知られていないからだと思うのです。
たとえ、見た目もが歪んだり、曲がったりしていても関節内における関節の正常な動きが損なわれていない限り痛みは出ないのです。